〜佐賀エリアくみかつスタッフおすすめ〜 本格的に木工品づくりを始めたのは、50歳を過ぎてからのことでした。パートを辞め時間がようやくできた時、周囲の人達が楽しそうにお店を営んでいる姿を見て「自分も何かやりたい」と思ったのがきっかけです。マルシェを主催する方から「あなたもしたいと思うこと何かあると思うよ」と背中を押してもらったことをきっかけに木工品づくりが突然始まりました。木工経験はゼロ、電動工具なども揃っていないところからのスタートでした。 初めてマルシェで販売した木工品は驚くほどガタガタで(笑)、決して完成度が高いものではありませんでしたが、その素朴さを気に入って購入してくださるお客様がたくさんいて、「作って良かった。楽しい」と心から思えたのです。あのときのマルシェの感動は、今も作品づくりの原動力になっています。 木工を始めて2年半ほどになりますが、自己流で作る中で「これを使えば、こうすればもっと早くできるよ!」と木工経験がある方やプロの方達から教えてもらうことが度々あります。もともと勉強は得意ではありませんでしたが、学ぶほどに広がる世界があるのだと最近は少しですが学ぶことを努力して成長できる喜びを感じています。現在は手助けしてくれる大切な人達や木工歴の長い職人さんにご指導いただいたり、私を助けてくれる周りの人達に頼りながら、日々楽しく過ごしています。時には心折れる日もありますが色んな職業の方々と出会うことで新たな刺激となってまた頑張れています。 作品づくりで大切にしているのは、自分が心から作りたいと思えるものを形にすること。物語を作るように作品づくりをすること。そして、その作品を手にした方が少しでも笑顔になり、暮らしの中で穏やかな時間を過ごしていただけることです。忙しい日常の中で、ほんのひとときでも和らぎを感じていただけたら、それは何よりの喜びです。 木工を始めて日は浅いので、挑戦したいことがいっぱいあります。木の皿や丸い形の物、座っても壊れない椅子づくり、大きな家具も目標のひとつです。準備や学び、体力も必要ですが、それも含めて「自分がどこまでできるのか」を確かめてみたいです。50代という年齢になると、挑戦をためらう気持ちも生まれがちですが、年齢を理由に夢を手放すのは惜しいこと。思いさえあれば、経験がなくても、いつからでもできるのだとやってみて分かりました。今の私があるのは木工をスタートしてからたくさんの方々に助けていただいているおかげです。 工房は実家の小屋を改装した空間で、不定期ながら作品を販売しています。年に数回は県内外のマルシェにも出店し、今後はワークショップの開催も視野に入れています。イベント情報や工房のオープン日などは Instagram をご確認ください。wood_stripe ■佐賀市金立町千布1527-1〈インタビュー:佐賀エリアくみかつスタッフ/文責 福地〉2wood_stripe 宮原 順子さん1970年佐賀県生まれ。大人が楽しめる田舎の木工屋さんをコンセプトに「wood_stripe」を2023年1月にスタート。スツール、棚など室内用インテリア、ガーデン用、店舗向けの木工雑貨を佐賀市金立町の工房にて製作販売の他、県内外でのマルシェにも出店。ゆがみもガタガタも私らしさ学ぶことが嫌いな私が 学ぶ事で広がる世界やりたいことは、 悩まずにチャレンジを未経験からのスタート 暮らしを彩る木工品づくり未経験からのスタート 暮らしを彩る木工品づくり
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