くすの木 6月号
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 糸かけ数楽アートとは、板に打ち込んだ釘に数を数えながら糸をかけていくアート作品のことです。素数の順番で糸をかけていく“糸かけ曼荼羅”とは違い、すべての数を使って、無限に模様を作りだすことができます。話を聞くだけ、作品を見ただけでは難しそうに思うかもしれませんが、やっていると規則的にかけていく糸の世界観に引き込まれ、心を無にして集中できる時間を過ごせます。 始めたきっかけは、フラワーアレンジメントの講師として活動してきましたが、お花以外で地域の人たちと一緒に楽しめるものはないかと考えたとき、思い出したのが数年前に福岡で見た糸かけ曼荼羅でした。自分自身も興味があったので、まずはやってみようと初体験。すると、「なぜこんな模様ができるのか」とても興味深いものがあり現在師事する先生にたどりつきました。その出会いをきっかけに、全国から集まった仲間たちに出会い・・・学びと探究が始まったのです。現在は全国に34人の糸かけ師がいます。私はそのひとりとして活動しています。続き、失敗を繰り返しながら一つひとつ作品づくりに打ち込んでいます。これからの目標としては、糸かけをたくさんの方に知って、見て、体験してもらいたいので、県内各地を巡り展示会を開きたいです。 10月29日から11月7日まで佐賀では初めてとなる「花と植物と糸かけアート展」を嬉野市塩田津の街並み保存地区にて開催します。お花と糸かけアートの生徒さんの協力で開催の参加型作品展示会です。廃材を使った作品作りなど、いつもと違う作品にもチャレンジします。体験会もありますのでぜひお越しください。少人数(5~6人)でも県内各地で出張ワークショップ行います。ご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。Facebook 糸かけ数楽アートlagoon【ご紹介】 5月号「さががすき」のページに、鳥栖市イメージキャラクター「とっとちゃん」のキャラクター名称が抜けていました。あらためてご紹介いたします。2〈インタビュー:岡本/文責:福地〉「とっとちゃん」すうがくはらだ ちおり直線の糸が曲線を描くアート よく言われるのが、直線の糸がどうして曲線を描くのかということ。本当に不思議ですよね。とても神秘的ですが、算数や数学からアプローチするので子どもの学習としても活用できるし、デザイン性の高いアート作品にもなります。糸の色を選ぶ楽しさや、法則に気づく楽しさ、出来上がったときの達成感などハマってしまう要素はたくさん。個人的に算数は苦手ですが、アートとしてのデザイン性にひかれ、自分の作品では金魚を描くなど、他の人がやらないようなことにチャレンジしています。 ワクワクするような糸かけの世界をみなさんに体験してもらえればと、月に1~2回講座を開いています。初めての方は、素数を扱う糸かけ曼荼羅から好きな模様を選んでもらいますが、釘の本数を減らしたり増やしたり、子どもや体の不自由な方のために輪ゴムを使うなど、さまざまな工夫もできます。知って、見て、体験して欲しい 糸かけ師となった今でも、探求の日々は糸かけ数楽アート lagoon 糸かけ師 原田秩織さん伊万里市在住。2008年からフラワーアレンジメントの講師として活動し、各地で教室・出張講座等を開く。アート作品としての糸かけに興味を抱き、糸かけデザイン研究所で研鑽。2019年から、佐賀では唯一の認定講師・糸かけ師として活動中。地域の人たちと楽しむツールとして糸かけは無限に広がるアートの世界糸かけは無限に広がるアートの世界

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