くすの木 4月号
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「しょうりゅうのつどい」は、子どもの頃に虐待を受けた大人の方を対象に、語り合って支え合うための自助グループです。名前を名乗る必要はなく、ここでの話は絶対に外に漏らさないという条件で、人の話を聞いたり、自分の話をしたりすることで、心の苦しさから少しでも楽になってもらいたいと思っています。 当たり前ですが、虐待を受けていた子どもはいずれ大人になります。そして、当時の虐待が原因で、大人になってから心身にさまざまな異変が出ることがあります。私自身もそうでした。過呼吸や自律神経失調症、アルコール依存症などのさまざまな症状が出て、その原因が虐待だと知ったときは驚きました。子どもの頃、暴力を受けていましたが、それが虐待だとは思っていなかったからです。親にしてみればしつけの一環、子どもにとってはそれ(暴力)が普通のことだったからです。 私のように、虐待を受けたことに気づかないまま大人になった方はいると思います。もし、ちょっとでも心に引っかかることがあれば、同じような境遇の人と話をすることで、長年感じていた心の苦しさがひも解かれていくかもしれません。も傷ついたままです。そのことをなかなか理解してもらえず、「ないなら作ろう」と声をかけてくれた知人と一緒に「しょうりゅうのつどい」を立ち上げました。 当初は、虐待=子どもというイメージが強く、”大人のため”の活動をあやしく思う人も多かったです。でも、たくさんの方々に支えられ、助けてもらい、協力してもらって、だんだんと人が集まるようになり、自分の調子も良くなっていきました。自然に笑えるようになったし、人前で話すこともできるようになりました。本当にこの会を支えてくれたみなさんに感謝しています。日時:毎月第2土曜日17:00~18:00(変更有)場所:佐賀商工ビル7F(佐賀市白山2丁目)TEL.080-3221-6506(12:00~18:00 土日祝・盆・正月以外)※つながらない場合は留守番電話にメッセージ救う手支える手求める手がしたいと、小城市に「しょうのつどい」を立ち上げました。子どもから大人まで、お茶を飲みながら、お菓子を食べながら、お話をしてくつろげる場所です。親子連れも大歓迎で、子育てで悩んでいるお母さんも、誰かと話すことでスッキリするかもしれません。そして、まだまだ計画中ですが、将来的には虐待やDVを受けた方が身を寄せられるシェルターを作りたいとも考えています。 「しょうのつどい」へは、気軽に立ち寄っていただけますが、「しょうりゅうのつどい」への参加は事前にご連絡をいただくとスムーズです。会場へ行く勇気、電話を掛ける勇気がないという方は、FacebookやTwitterなどSNSで情報を発信しているので、ぜひそちらもご覧ください。もし、悩んでいる方がいたら、あなたは一人ではありません。虐待という負の連鎖を断ち切って、たくさんの笑顔が見られることを願っています。2この会は、子どもの頃に虐待を受けたことでおとなになった今も苦しい思いをしたり、様々な問題を抱えている方々が語り合い・支え合う会です。●しょうりゅうのつどいの「しょう」は、笑・生・翔。 あなたの「しょう」をつどいの場で見つけてください。〈インタビュー:漆原/文責:福地〉笑えるようになったのもこの会のおかげ 私自身、誰かに助けてもらいたいと相談所を探してみましたが、DVやアルコール依存症の窓口はあっても、子どもの頃に虐待を受けた大人の方々が話し合える自助グループがありませんでした。虐待は決して過去の話ではなく、大人になった今で一人じゃないことを知ってほしい 昨年2月には、虐待された大人の方に関わらず、もっとオープンな居場所づくり「しょうりゅうのつどい」「しょうのつどい」日時:毎月第3日曜日14:00~16:00 (1月と7月はお休み) 場所:友楽亭(小城市三日月町久米)参加費:100円(お菓子代などを含む)しょうりゅうのつどい 代表 龍 文恵さん2015年、子どもの頃に虐待を受けていた大人のための自助グループ「しょうりゅうのつどい」を発足し、月に1回、佐賀市内で活動。子どもから大人まで誰もがくつろげる、オープンな居場所になればと、2020年2月には「しょうのつどい」を発足。小城市内で月に1回活動中。虐待に気づかず大人になることもちょっとでも心が楽になる居場所をつくりたいちょっとでも心が楽になる居場所をつくりたい

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