くすの木 4月号
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 フードバンクとは、まだ食べられるのにさまざまな理由で廃棄せざるを得ない食品を無償で提供してもらい、食品を必要とする福祉施設や団体に届ける活動のことです。 フードバンクさが設立のきっかけは、私がコープさが生協の理事として活動していたとき、生協の立場だけでは解決できない地域課題がたくさんあると感じたからです。理事を退任後、生協での活動経験を生かして自分にできることをしたいと考え、環境・福祉・食品をキーワードに結びついたのがフードバンク事業でした。とはいえ、資金はもちろん拠点となる場所も、仲間もゼロ。まずは、賛同してくれる仲間を集めようと「Greeting Fromさが」という団体を立ち上げ、いろんな場所に出かけてフードバンクの話をさせていただきました。 個人的にも、フードバンク久留米にボランティアとして通い、運営のノウハウを習得。約1年の準備期間を経て、コープさが生協、子ども食堂運営団体等の有志メンバーの協力を得て、昨年3月フードバンクさがを立ち上げることができました。 食品を提供していただくのは食品関連企業、農家、個人の方などで、届け先は子ども食堂や地域サロン、生活困窮者支援や子どもの居場所づくりを行う団体などです。廃棄される食品ということで、勘違いされることもありますが、品質上も衛生上も全く問題がなく、安全に食べられるもの。たとえば、梱包のつぶれや印字ミス、季節商品や賞味期限が近づいていて販売できない食品です。 寄贈された食品は、一つひとつ検品・仕分けをし責任をもって管理しています。現在、子ども食堂など提供先が25団体ありますが、稼働日にあわせて唐人町の事務所に来ていただき、倉庫の中から必要な商品を選んでもらっています。必要なものを必要な数だけ、必要なところへお渡しするのが基本です。スレターを作成してさまざまな情報をお届けしたり、PR活動にも力をいれていきたいです。 将来的には、県内各地にフードバンクが出来ることが理想ですが、まずは活動の内容を知ってもらうことが先決。食品ロスの問題を自分ごとに置き換えて、何ができるのかを皆で考えていきたいですね。これからもいろんな人や団体とつながって、フードバンクを広げていきたいと思います。みなさんぜひご協力をお願いします。フードバンクさが 検索2「フードドライブ in 新栄店」フードドライブとは、家庭で余っている食品を持ち寄っていただく活動です。●毎月第1土曜日(9:30~14:00)●未開封、賞味期限が1か月以上、常温保存できるものをお願いします。2020年度は、生協の宅配トラックを利用したフードドライブにも取り組みます。「フードバンクさが」 代表 干潟 由美子さんコープさが生協の役員を退任後、フードバンクさがを設立し、代表に就任。食品ロスを減らし、有効活用できる循環型社会の実現を目指し活動中。現在会員を募集中。干潟 由美子さん〈インタビュー:横山/文責:福地〉たくさんの人たちのサポートに感謝 設立から1年が経ちましたが、まだまだ認知度が低いのが現状です。食品を寄贈していただく企業等を増やしていく必要はありますが、なかなか契約まで結び付きません。とにかく今は、信用と実績を積み重ねている最中です。 食品の受け取り、商品の仕分けや在庫管理、企業への説明など、さまざまな事業運営は、約15名のボランティアの皆さんと一緒にやっています。正直なところ人手も足りていませんが、今は運営しながらより良い仕組みづくりをしている途中で、体制が整い次第、積極的にボランティアも受け入れたいと思います。とくに昨年度は広報活動があまりできなかったので、SNSに定期的にアップしたり、ニューコープさが生協も協力しています!!第2支所倉庫の一部をフードバンクさがの倉庫として提供しています。フードバンクさが佐賀市唐人1丁目1-14 よってこ十間堀TEL.0952-37-1300稼働日:毎週水・金曜日/14:00~17:00自分たちの力で地域課題を解決必要なものを必要なところへ食品ロスをなくし、必要とする人のもとへ届けたい食品ロスをなくし、必要とする人のもとへ届けたい

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